ベンチャーの経営指針について



成長のステップに挑むベンチャーが持つべき経営指針とは

これ、なかなか面白い記事。


オイシックスネクストという成長企業の経営者のセッションから、ベンチャー経営に必要な要素を(ごく表層的にではあるが)まとめてある。


「分析」というほど堅苦しくもなく、「評論」のように個人的想いをほとばしらせたものでもない、実際のケースに基づいたシンプルなテキストだ。


シンプルなテキストの中にも、いや、シンプルだからこそ、重要なポイントが浮き彫りにされており、かなり頷かされる内容。

特に感銘を受けたのは、

  • 成長期における企業経営に必要なのは、
    • ビジョンの共有
    • 属人性の排除
    • 人事評価
    • 教育
    • 突っ走らず、監督する

という辺りかな。
これらは、事業の安定的拡大のまさにポイントと言えるだろう。


これ、心の底から、とっても大切だと思うのだけれど、実践できている企業が幾つあるだろうか。

今現在、自分が上記要素を実感できる企業にいるという人は、その幸運と幸福に感謝した方が良い。100回くらい。


スタートアップ時期ってのは「みんな仲間」のノリで突っ走っていけるから、実は上記要素は大した問題にはならないことが多い。つまり、想いを一つに出来る人達が集まって何かを作り上げる行為は、それだけ魅力的で楽しいってことだ。楽しいから、細かい不具合はまったく気にならないし、給料の安さも、貧弱な待遇も我慢できる。自己のスキルや経験に関わらず、自分は「プレイヤー」であり「クリエイター」であると自覚できる。例えば新しい経理申請ルール一つ決めることすらクリエイティブで楽しい仕事として認識できるだろう。


やがて、売上が上がり、互いを褒め称えあい、喜びを分かち合い、「仲間なみんな」は無常の幸福を感じることができる。


次第に事業規模が拡大し、企業体としていわゆる成長期へと移行せざるを得なくなる。人員の増加があり、様々な形の夢や目標がぶつかり合い、あるものは砕け、、、、さて、どうなるか。

その間にも売上は増え続け、経営者のアタマの中はIPO一色となり、声高に従業員に対して「IPOというビジョン」を刷り込もうとする。


結果。
・・・笛吹けど踊らず。これが大半の状況だろう。
しかし、経営者はひたすら笛を吹く。強く、もっと強く、と。
で、徐々に成長が鈍り始めていく。


そう考えると、成長期の企業がバランスを取りながら舵を切っていくことは、如何に困難なことか。


などなど、新年早々、考えさせられる記事でした。

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