「好きなもの」を売りたい



仕事って、人生において結構大事だと思う。
何故なら、一日のほとんどを物理的に占めるものだから。
仕事が上手くいっていない、ということは、即ち人生のかなりの時間を無為に過ごすことを意味する。
(実は30代になってようやくそう思えるようになった)


では、どうやったら充実した仕事ができるのか?


ぼくにとってその答えは、今のところ明確だ。


「好きなものを扱う、そしてそれを生業とする」


それが答え。


生活において特に大切なことは、衣・食・住だと、ずっと思っている。
心地よい空間で、好きなものを身に付け、好きなものを食べる。それが、ぼくにとっての幸せ。
中でも、ダイレクトに(しかも頻繁に)感情が揺さぶられるのは「食」だ。


「食」の中でも特に好きなのは、輸入食材である。
結婚する前から、ナショナル麻布やKALDI成城石井やPrecceなんかにふらっと買い物に行くのが好きだった。


ドメスティックスーパーとは少し違うファサード
通路を広く取ったレイアウト、
見たこともない大振りな食材、
カラフルなフルーツ、
棚に並ぶ不思議な缶や壜、


そんな全てにワクワクした。


更に、そこで買った食材を調理し、テーブルに並べた瞬間の高揚感と言ったら、それはもう筆舌に尽くしがたいものがある。日常滅多に感じることのない幸せなひとときだ。そして、新鮮な食感、未知の味わい。


独立を考えた時、「好きなものを扱いたい」という大前提の下、扱う商材はこれら輸入食材にしよう、と初めから決めていた。
自分が好きな輸入食材が扱いたいから独立を決めた、と言っても良いかもしれない。(実際はそんなに単純ではなかったが)

だが、決意した瞬間(と言っても2ヶ月ほど前のことだが)は、「輸入」「食材」の両要素について、まったくの素人だった。知識も経験もゼロ。あるのは自分自身と未来に対する期待と、ふくらみ続ける不安だけ。


普通はそれまでの経験を生かして、自分の強みが発揮できるフィールドで独立するものなのだろう。
しかし、そもそも「音楽」という自分の強み、経験を重ねてきたフィールドが嫌いで決意するに至ったわけで、足し算掛け算の論理で階段を登れるわけではない。
覚悟は、できていた。(それなりに・・・)


とりあえず、勉強しないと。
そう思う。
まずはある程度の周辺情報や専門知識を学んで、実現可能性くらいははっきりさせないと、何も始まらない。


三十路男の挑戦が始まった。


挑戦とは言え、年も年、その割にモチベーションは二十代のようにピュアであり、とても偉そうに人に言えるものではない。
静かに、密かに、しかし地下でたぎるマグマのように熱く、粘り強く頑張りたいと思い、「静かなる挑戦」という意味のイタリア語「sfida quieta」と冠したblogを始めた。
その時々の気持ち、起業準備の進捗など、包み隠さずここで書いていこうと思う。
さしずめ「公開新規事業開発」といった感じか。
しかし、事業内容が己の想いだけで決定されている以上、一般的には参考にならないこと請け合いだ。


以下進捗。

【事業内容】
海外食材の輸入・販売業


【起業理念】
自分が輸入食材を好きだから。
その幸せを他人にも分け与えたいから。


ま、最初はこんなもんだ。

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++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.

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