ドロップシッピングについて
次に来ると言われている2.0関連サービスの一つに、ドロップシッピングというものがある。
これはWeb上で楽してお金稼ぎましょうという、どちらかと言うとアフィリエイトの流れを汲むBtoBtoCサービスで、簡単に言うと、在庫もイニシャルコストも無しでWebショップが立ち上げられますよ、というもの。
こういうサービスが出てきた背景には、既存のアフィリエイトの仕組みに限界が見えてきたこともあるのだろう。
ちなみに、アフィリエイトの「現在」は、ちょっと乱暴に書くと、下記のようなものではないだろうか。
まあ、こんな記事もあるけど、Blog/SNSがひとまずフォロワー層にも行き渡った今、アフィリエイト市場が停滞気味であることは、状況の一面として否定できないだろう。
そんな状況の中、「もっと美味しい話」として颯爽と登場し、業界の話題を独占しようとしている(でも、できてない)のが「ドロップシッピング」なのだ。
ドロップシッピングとは何ぞや、というのはココとかココとかココを見て頂くとして、つまりは、
というもの。
もう少し細かく書くと、
- 商品提供者メリット
- ある一定の価格で商品を卸すことができる卸し先が増え、
- 集客・宣伝を契約ユーザーに任せることができる
- つまり、web上に小さな支店を自然発生的に持つことができて(゚Д゚)ウマー
- 利用者メリット
- 小売業において最もコストがかかる「仕入れ」「在庫」「流通」はアウトソースできて、
- 簡単な仕組みで好きな商品を好きな値付けで販売でき、
- 価格設定権があるため、利益調整が思いのままで(゚Д゚)ウマー
まあ、理屈は通ってる。
実際にドロップシッピングサービスの提供サイトを幾つか除いてみると、システムがボロボロだったり、商品数が異様に少ない&品揃えがヘボかったり、粗利率2-30%ってのはあくまで馬鹿高い定価に対してのものだったり、とまだまだ実用には程遠いものが多い。
が。
そもそもこのドロップシッピングというサービスに対して、何となく「居心地の悪さ」を禁じえないのは、ぼくだけだろうか?
前述した問題点は、サービスが広がり、成長するにつれて解決できることばかりなので、はっきり言って大したことではない。
問題はそこではない。
もっと根本的な商売マインドの部分で、どうにも「気持ちが悪い」のだ。
勿論、便利なのは分かる。誰も損しないし、理にかなっているのも分かる。
でも、そうやって他人のふんどしで美味しいところだけ取るような商売って、どうなんだろう?
いやいや、倫理的・感情的な問題はさておいたとしても、つまり他人が用意してくれた限られた商品群をただ羅列して、受発注から郵送、カスタマーサポートなど、ユーザーと対話するプロセスを放棄する、それで商売が上手くいくんだろうか?
それって、単なる「商売の真似事」なんじゃないの?
インターフェースだけ体裁を整えたなんちゃってショップには「想い」は宿らない。
でも、ショップとして運営している以上、お金を払って購入するユーザーも出てくるわけで。そこに対価に伴った価値はあるのかな?
確かにとっても便利だし、「一億総店舗オーナー」な風潮は極めて2.0的であることは確かだが、
- 「モノを作る」→「モノを仕入れる・取り扱う」→「モノを売る」
という流れが、労力と責任を放棄する方向に代替されていくことに対する違和感が、どうしても拭えない。
アフィリエイトの時は、まだ「商品」そのものに対する関わり方が薄かったし、そもそも単なる「口コミ」であったわけだから、まだ理解できた。
でも、ドロップシッピングは「似非ネットショップオーナー」を氾濫させる結果にならないだろうか。
win-winって、そういうことじゃないだろう、という気もする。
考えすぎかな。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-