VDSL導入記
ある日、マンションのポストに「VDSLサービス開始のお知らせ」という通知が入った。
「なんだ、良くあるマンションタイプのBフレのお知らせか」と思って一応中を見てみると、なんとマンションの住人は無料でVDSLを利用可能とのこと。ウチは賃貸なのに、やけに太っ腹な管理会社だ。
引っ越してからずっと、ウチはYahoo! BBのADSL無線LANパックを利用してインターネット接続をしていたのだが、即乗り換え決定。
通知からしばらく経ち、VDSLのことも忘れかけていた頃、突然家にメディアコンバーター/スプリッタ等の機器一式が到着。同封されていた紙によれば、その翌日に工事が入り、すぐに利用可能とのこと。慌ててYahoo!に連絡し、解約を申し出る。
で、当日。
機器をセッティングし、いざインターネット接続!しようとしたところ、繋がらない。
説明書を見て何度やり直しても、やっぱりダメ。
マンション管理会社に電話をし、土曜日、マンション管理会社から依頼を受けた工事会社から、オジサンがウチにやってきた。
サクッと直るかな、直るよね、と一抹の不安を抱えつつ、状況を説明し、オジサンに託す。メディアコンバータからケーブルを抜いたり挿したり、ごちゃごちゃやり始めるオジサン。
20分後。
「なんででしょうね・・・ダメですね・・・このモデムが悪いと思うんですけどね・・・」とオジサン。
「今まで同様のクレームってなかったんですか?(心の声:社内にトラブルシューティングのナレッジくらいあるでしょ?)」とぼく。
「いやあ・・・このタイプのモデムを扱うのは、実は初めてなんですよ・・・うふ」と何故かちょっぴり嬉しそうなオジサン。
なんだよ、実験台かよ、と心で思いながらも、一緒になって原因を考えてみる。
その後も、親機のポートを変えたり、NTTの回線を切ってみたり、モデムを親機に直接つないで動作検証をしてみたり、オジサンはマンションの階段を幾度となく往復。(ウチの部屋はエレベータ無しマンションの4Fで、親機はどうやら1Fに設置してあるらしい)
汗だくになったオジサンは、電話で本社に連絡をして助けを求めるも、すげなくあしらわれた模様。「いやあ、ちょっとムラがあるみたいなんですよね、えへ」だからなんでちょっと嬉しそうなんだ。
幾ら無料でも、ムラのあるインターネット接続はいらないよ。
四苦八苦した結果、どうやらメディアコンバータは正常らしいという結論に。今までの奮闘はなんだったんだ。
そして、また行ったり来たり。オジサン益々汗まみれ。(早く帰れ)
しかもウチはオートロックなので、往復の度にピンポンピンポンうるさいし面倒くさい。
ふと気付いたぼくが「このスプリッタが悪いんじゃないですか?」と指摘。
試しにスプリッタを外して直接電話線をつなぎ、IEを開いてみると、Yahoo!が気持ちよく開いた。
「あ、スプリッタですね、原因は」事も無げに言うオジサン。
「じゃあ、スプリッタ交換してもらえますか?」とぼく。
(てゆーか、お前何しに来たんだ。チェックしろよ)
「いやー、今日はモデムの予備だけしかもってきてないんですよねー」と、オジサンは許しを請うような目をぼくを見る。
なんなんだ、一体。
結局後ほどスプリッタだけ届けてもらうことにして、その日は終了。
総メンテ時間は3時間。
オジサンとの濃密な一時。
ありがたくない。
前職でブロードバンドISPもやってる会社にいたこともあって、ふとするとサービス側と顧客両面の視点で俯瞰してしまっている自分がおり、なかなか奇妙な心地ではあった。
でも、もうちょっと頑張った方がいいよ、工事会社サン。あとオジサン。
ちょっとバタバタしたけど、実効スループット35Mbps、初めてのVDSLライフは、とっても快適です、今のところ。
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++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.
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