ライフプラン



最近知ったのだが、人は大人の階段のある位置において、ライフプラン・シミュレーションなるものを行ったりするものらしい。


ライフプラン・シミュレーションとは、つまり自分の今の年収がどれくらいで、将来的な年収のUPがどれくらいで、子供は何人作って、家を何年後に買って・・・というデータから生涯収入と生涯支出を弾き出すもので、どういった資産運用を行っていくべきか、みたいなプラン設計に役立てるために行われる。


ぼく自身も今年結婚したし、周囲にも家庭を持って落ち着く人間が増えてきた。自然生活形態も変容していく中で、特に家/マンションを購入するタイミングでこのシミュレーションは行われると聞く。


通常はライフプランナーに依頼してシミュレーションしてもらうようだが、簡易的なものならココとかココとかみたいなサイトでも算出は可能だ。


個人的には、試しにやってみよう、とすら思わない。
何が悲しくて自分で自分の人生の可能性を設定しなきゃならんのだ。


大体収入と支出だけで人生を定義付けているところが気に食わない。


そもそも人生における価値は金銭だけでは決してないし、今後行われていくであろう無数の有形無形の価値交換の過程において、人生のありようなんてどう変貌するか分からない。分からないからこそ楽しいんだし、今日明日の一日を頑張れるんじゃないか。


人生を形成する様々な価値の中で、金銭は一番重要度の低いものだ、というのがぼくの考え。金は必要ない、とは言わない。ただもっと重要なものは山ほどあるし、金銭というのは結果であって価値の本質ではない、ということ。
本質でないものを中心に据えて、それで人生設計を行っているところが、とっても盲目的で馬鹿馬鹿しい。


こんなシミュレーションに右往左往している人達とは、多分話が合わないし、今後も分かり合えないだろうなあ、とつくづく思う。


反射的な感覚で言うと、「人生をシミュレートする」という考え方自体、とってもおぞましいもののような気がして、何とも言えず気持ち悪いのです。


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++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.

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