スーパーエッシャー展 ある特異な版画家の軌跡
現在渋谷東急Bunkamuraザ・ミュージアムでスーパーエッシャー展 ある特異な版画家の軌跡という展覧会が開催されている。
個人的にはクリムト/ムンク/エッシャーは、単純に好きでもあり、また強く影響を受けたアーティストBEST3なので、雨の中車を飛ばして行ってきた。
説明文&説明アナウンス付きで見るエッシャーは、これまでの「奇妙でちょっと不気味なだまし絵作家」という先入観とは180度違うアーティストだった。
その作風から「ちょっとサイコでイカれたアーティスト」を想像していたのだが、実際のエッシャーは非常に緻密で、キャンバスを論理的に追求し「平面の正則分割」にこだわりまくる芸術家というより数学者のような人物だったようだ。(参考リンク)
展示してある作品は、「若き日の風景画」から「平面の正則分割を追求した作品」、そして「いわゆる"だまし絵"的作品」に大分できる。
この作風の変遷は、そのままエッシャーの平面に対する考え方の推移でもある。
「平面の正則分割」とは、「平面は、直線的あるいは曲線的モチーフによって均等に分割され得る」という考え方で、この思考から有名な「昼と夜」や「空と水」などが生まれた。
そういった情報を知った上で、後期のいわゆる「だまし絵」的作品(「描く手」、「滝」、「上昇と下降」、「物見の塔」など)を見ると、また違った風に見える。
個人的には、ごちゃごちゃ難しいこと知らない方がワクワクしたかな。
エッシャーの絵が持つ「目では理解できるけど頭では理解できない不思議さ」が好きだったのに、それらすべてが数学的に検証された緻密な計算の上に成り立っていたのかと思うと、子供の頃の夢が裏切られたような気持ちになってしまった。
また、今回の展覧会では、nintendo DS Liteによる館内ナビゲーションという斬新な方法が導入されていたのだが、これはちょっと頂けなかった。
ヘッドセットから流れてくるアナウンスとDSの画面に写る作品説明のせいで、どうも作品鑑賞に集中できなかったし、いちいち説明を聞いたり見たりしながら順路を進むので、館内がものすごく混雑する。
あと、来場者がみんなヘッドフォン付けて左手にDS、右手にタッチペン持ちながら押し合いへし合いしている様は、はっきり言ってかなり異様。
芸術は、自分の感性だけを頼りに自由に楽しむものであるべきだと、改めて思った。
でも、エッシャー展自体はすごく良かったです。
興味ある人は絶対行った方がいいですよ。オススメ。(週末はとにかく混んでるけど)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-