2007.10/下旬 4本



ナチョ・リブレ 覆面の神様 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

ナチョ・リブレ 覆面の神様 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

★★★☆☆→→ユルーいおバカ映画が好きな方は是非!
全編通してとにかくユルいおバカ映画。「バス男 [DVD]」にも似た「ちょっと外れたバカさ加減」はやはり良い。こういうのは理屈抜きに好きだな。(と思ったら、同じ監督でした・・・)
でも、「バス男 [DVD]」ほど徹底したバカ映画ではない。修道院で働く主人公が、愛する孤児達のためにメキシコのプロレス「ルチャ・リブレ」のレスラーになって一稼ぎしようとするストーリーは、見るものを不思議に暖かい気持ちにさせてくれる。
でも、もうちょっとパンチが効いている方が良かったかな。若干どっちつかずになっている感アリ。シスター役のアナ・デ・ラ・レゲラが超カワイイ。おバカ映画好きの方は是非どーぞ。


世界でいちばん不運で幸せな私 [DVD]

世界でいちばん不運で幸せな私 [DVD]

★★★☆☆→→とにかくキュートな映画だけど・・・
こりゃまた不思議なストーリーの映画です。幼馴染の主人公とヒロインが、子供時代に始めた「のる」「のらない」のゲームに縛られて、しまいにはお互いの恋愛感情すら伝えられなくなってしまう、悲しいのか馬鹿馬鹿しいのか良く分かんない物語。極めて悪趣味なゲームの連続でしかコミュニケーションを取れなくなってしまった不器用な二人の描写は、その悪趣味さ、不器用さ故にとてもキュートなものとして描かれる。
いかにもフランス映画といった、オシャレな雰囲気の中で、なかなかゲームから抜け出せない二人の姿が、とてももどかしく、この辺りにハマれるかどうかがポイント。もしハマれなければ、退屈な作品と感じてしまうかもしれない。ストーリー重視派も厳しいかも。雰囲気重視派、ノリとテンポ重視派の方にはオススメ。
ちなみにこの作品も、ヒロイン役のマリオン・コティヤールが超カワイイです。


★★★☆☆→→怪盗ルパンの世界観にハマった経験のある人は必見!
イギリスの同名コミックを原作とした、比較的暗い雰囲気を持つ、独特の作品。雰囲気的には「シン・シティ スタンダード・エディション [DVD]」辺りが近いかな。ストーリー的には、第三次世界大戦後、イギリスによる独裁国家の転覆を狙うテロリスト「V」と、運命的にVと行動を共にすることになるイヴィーのアクションドラマなんだけど、全編に漂う暗い雰囲気・Vの仮面・スーパーマン的な活躍・地下のアジト、ってな具合に、男の子心をくすぐる要素がたくさん。昔読んだ「アルセーヌ・ルパンシリーズ」にワクワクした人には文句なくオススメ。
原作がかなり長い作品らしく、詰め込みすぎで説明不足な場面が多い、というamazonのレビューには同意しつつも、作品としては奇麗にまとめられていると思う。


スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする [DVD]

スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする [DVD]

★★☆☆☆→→とにかく不思議な作品。名作なのか、迷作なのか・・・
デイヴィッド・クローネンバーグ作品とのことで、果たして吉と出るか凶とでるか・・・という心境でレンタルしたのだが、見終えて数日経った今でも、自分の中でこの作品に対する評価が下せずにいる。
とにかく不思議な作品。見ている瞬間も、見終わった後も、なんとなくふわふわ夢の中にいるようなイメージを抱かされる。特異である、という意味では際立って個性的と言えるだろう。精神を病み、両親に歪んだ感情を持ったまま大人になった主人公・母性の象徴としての母・「女」としての母・阻害された成長・・・繰り広げられる奇妙なストーリーは、見るものの脳を一種のマヒ状態へと誘う。そして、衝撃的でもあり、不可解にも思える突然のクライマックス。明確な答えが提示されぬまま映画は終わるが、一度マヒした脳はなかなか回復しない。時間が経っても"噛み砕けない"。つまり見ている者にとっての「夢」は醒めることはない・・・
こんなこと書いても訳分からないと思うんだけど、正直かつ率直な感想。
見終えた瞬間は「なんだこの映画!」と思ったが、今は「必見!」とオススメしたい気もする。なんだかなあ・・・クローネンバーグの演出と、レイフ・ファインズの熱演(狂演?)に完全にヤラれたことだけは確かです。



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++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.

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