2007.12/頭 2冊



φは壊れたね (講談社文庫)

φは壊れたね (講談社文庫)

★★★☆☆→新シリーズスタート!四の五の言わず買え
S&Mシリーズ、Vシリーズに続くGシリーズ、ついにスタート!(つーか、ようやく文庫化されたってだけだけど)以前から指摘している通り、やはり昔ほどのパワーは無くなっている感じ。綺麗にまとまった普通の推理小説の印象。今回は登場人物の個性も若干押さえ気味だし、森 博嗣作品のエッジィ要素のファンとしては少々物足りなく思える。しかし、これからシリーズが続いていくことを考えると、買わないわけにはいかない。残念ながら(いや、新刊出て嬉しくて全然残念じゃないんだけどね)。なので、ファンは迷わず買うべし。(ファンだったら新書で買ってるか・・・)


PLUTO 5 (ビッグコミックス)

PLUTO 5 (ビッグコミックス)

★★★☆☆→いつもの浦沢病が徐々に炸裂し始めたような・・・不安だ・・・
色んなところで言われていることだけど「MONSTER」辺りから、浦沢直樹は作中に張り巡らされた伏線をあっさりと無視するようになり始めた。それは、彼自身のキャリアの充実と共に物語世界が急速に肥大化していったことと無関係ではないだろう。即ちそこには、広げすぎた風呂敷に帳尻を付けられないまま袋小路に迷い込み、最後には尻すぼみに作品への興味を失っていく天才作家の影が垣間見えるのだ。その傾向は「20世紀少年」にも残念ながら受け継がれた。
PLUTOにおいても、巻を重ねるごとに伏線の数は増大している。物語はひたすら水平方向へと膨張し続け、展開の進捗は後期のドラゴンボール並に進まない。
このまま壮大なロボット叙事詩に広がっていけばよし、さもなくば・・・
お願いですから20世紀少年の二の舞は止めてね、浦沢さん。(アレ、何度読んでもストーリーが追えないんだよね・・・)



                                          • -

++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.

                                          • -