2007.1/上旬 2冊



四季 夏 (講談社文庫)

四季 夏 (講談社文庫)

★★★★★→→S&Mシリーズの前に読んではいけません
天才科学者「真賀田四季」の人生を辿るこのシリーズ、全4巻あるのだが、まさか2冊目で本題に入るとは思わなかった。「すべてがFになる (講談社文庫)」の舞台裏が、犯人である四季の目線から描かれた珠玉の一作。森作品全体として見た場合、各シリーズにまたがって欠けていたジグソーパズルの最後のピースとも言える。「天才」が「天才故の論理」で「一般的には犯罪と呼ばれる行為」を犯す、という力量なき作家が扱うと極めて陳腐になりがちなプロットを、見事にまとめあげている。圧巻。「すべてがFになる (講談社文庫)」では「犯罪」として扱われていた行為が、まったく違う次元の話に昇華している様は感動的ですらある。


四季 秋 (講談社文庫)

四季 秋 (講談社文庫)

★★★★☆→まるで「ファミコンジャンプ英雄列伝」のような豪華さ(古!)
S&Mシリーズ・およびVシリーズの登場人物が勢揃い。しかも、各人が驚きの関係性にあることが判明するアンビリーバボーな展開。ジャンプ全盛期の人気キャラが勢揃いし、一緒に新たなストーリーを作っていく「ファミコンジャンプ英雄列伝」のようなあり得ない豪華さと強引さに感嘆。でも、ある意味反則。



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++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.

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