2007.2/中旬 1冊



月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)

★★★★★→→すごいとしか言い様のないSF大作
ハインラインと言えば「夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))」だが、叙情的で感動を呼ぶ「夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))」に比べると本作はがっちりSFらしさが溢れる骨太の名作。舞台設定は2075年の近未来、月世界の行政を統べる大型コンピューターが意思を持ち、地球の支配から脱しようとする月のレジスタンス達と一緒に革命戦争を成し遂げる、というお話。ストーリーもしっかりしているし、クライマックスに向けてのワクワクドキドキ感はこれぞ正にSFの醍醐味といった感じで、文句なく面白い。また何より素晴らしく、驚きなのは、1966年の時点で、ここまでコンピューターの進歩を明確に予測していたこと。手塚治虫作品にも通ずる深い洞察力に、驚きと感動を覚えた一冊だった。




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++ from a.s
++ get slow life,
++ and smile.

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